ナチュログ管理画面 フライフィッシング  フライフィッシング 関東 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2000年01月16日

山男魚 「鶴見川からモントレーへ 15」

95/10/26 21:30

「鶴見川からモントレ-へ」 釣りによって出会った情景と人々 その15

第十五章 「サクラメントリバ-/デルタでの釣り」


 ある時、僕の趣味が釣りである事を知ると、いつか一緒に釣りに行こうと言う様な話がまとまった。1993年の五月、David彼の友達のFred、彼の部下のMakotoさん、僕の四人でSacramento Riverの下流域であるDeltaへの釣行を計画した。

我々の事務所のあるSunny ValeからFree Way 280から580を経由してRodiで一泊して帰ると言う一泊二日の釣行。Deltaと言う所は釣り人の間では有名な所で、かの開高健さんも挑戦したことのあるところで、Black Bass, Small Mouth Bass, Striped Bass, Rainbow Trout, Brown Trout, Cat Fish, Sturgeon等が釣れる。

前の日にスポ-ツショップでFishing licence(年券)を25ドルで購入し、更にDeltaの釣りに詳しいGaryと言う人に色々と情報を聞く。釣り師独特の話、しかも、近くのレストランでウイスキ-を飲みながらの話なので、話は必然的に大きくなる。

何せ大物が釣れるらしい。こちらも嫌いな方では無い上に、好きな釣りの話、ついつい飲みすぎてしまう。Davidが次々とWild Turkyをすすめてくれる。

 好きな話題だと、英会話も苦にならない。比較的寡黙な僕だがこう言うときは舌が良く回る。

--考えて見たら、明日、釣りに行くのに何の準備もしていない。渓流用の竿二本ばかり持ってきたが、リ-ルだのリ-ル竿等は持ってきていない。これでは明日の釣りにはいけないぞ! と言う事に気が付き、その帰りに早速、K-Martに寄り、オモリ、竿、糸、リ-ル、ルア-、その他、道具や仕掛けを慌てて揃えた。

 翌日、朝六時に集合して出発、風力発電の風車のある580号線を経てDeltaに到着、所要約四時間。DeltaでPatio Boatを借りて、いよいよ釣りが始まる。

 イワシの切り身などをエサにして投げ釣りを行ったが、当たりは全く無い、ボ-トであっちこっちのポイントを探って当たりを待つが、当たりは無い。あっちこっちにルア-を飛ばして見るがアタリは全く無い。投げては引き、投げては引き。結局のところ坊主。

 水温が低すぎるのか、原因は判らないが、魚さんは今日はお休みらしい。近くの釣り人に聞いてみても、アタリは全く無いと言う。よっぽど悪い日に来てしまった様である。まあ、こう言うこともあるさ、ビ-ルでも飲もう。

 ボ-トの上でビ-ルを飲んでいる内に眠くなってしまい、横になって眠ってしまった。天気は良く、爽やかで、空気もうまく、空は澄み実に良い感じであった。DavidもFredもMakotoさんもビ-ルを飲むうち眠くなったと見えて、横になって眠っているようである。

と、突然、Makotoさんの竿に当たりがあった。慌ててMakotoさんがリ-ルを巻き込む、かなり重そうである。更に巻き込む、やったか?・・・重いには重そうだが動きが無い、残念ながら上がってきたのは、朽ちた木であった。「Si----et, It's just a branch, Gotsh 」( クソ--ッツ、ただの木じゃんか、バカ)

これを見て皆で大笑い。なかなかうまく行かないものである。

これを機に釣りは止め、Rodiの街に行きモ-テルに一泊し、翌日Johnson Cityに寄って、革のベルト何かを買って帰ってきた。魚は釣れなかったけど実に楽しい想い出になっている。

1993の九月に帰国したが、この時の素晴らしさは一生忘れないであろう。

日本から米国に駐在で来ている人のなかには、僕と同じく釣りの好きな人々がいて、どう言う訳か知らない内に知り合いになり、良く一緒に釣りに行ったものである。R ハットのTakaさん、この人にはHalf Moon Bay のSurf Fishingにつれて行っていってもらった。

ここは、サンフランスコから南に50Km位下った所である。その後、ここには一人や家族連れでも良く行ったが、水はきれいで、風景もよくなかなか爽やかな場所であった。釣れるのは、イチモチ、ブル-フィッシュ、かれい、海たなご、ダンジネスクラブ、たまに黒鯛、等である。妻といっしょに行くとき、妻はキルトの道具を一式持って、僕が釣りをしている側でせっせとキルトを編んでいたもので、仄かな一時であった。

長女の純子と一緒に行った事もある。家からHalf Moon Bay までHighway 280 を通って約一時間ほどかかるのでドライブするにと一緒の方が楽しくて良い。純子とは昔、純子が九才か十才の頃、山梨県都留市の玉川に一緒に釣りに行き、純子が大きな虹鱒を釣り上げ大騒ぎをしたことがある。どうやら釣りは好きらしい

この時も大きなイシモチを釣り上げて、大騒ぎをしたと記憶している。この時、純子は18才、父と若い娘が一緒に釣りをしている姿は素晴らしかったに違いないと思う。

次女の和子、三女の文子も連れ立って、家族でも良く出掛けたが、彼女等にとっては、釣りより蟹を追いかけたり、浜辺で遊んでいた方が楽しかったらしい。

又、TakaさんにはPark Way Lake と言う湖を紹介してもらった。ここは有料釣場になっており、確か一日10ドルだったと思う、虹鱒、ブラックバス等が釣れる。

六月のことだったと思うが、Takaさんと現地のアメリカ人と僕との三人で、朝早くから勇んで出掛けたことがあった。High Way 101を通って約一時間半程で現地に着く。

ところがその日は冬時間から夏時間に変わる日で、湖に入る道のゲ-トが閉まっており、七時にならないとゲ-トは開かない。現地には五時半(冬時間では六時半)についてしまい、車のなかで一時間半程待つことになってしまった。

一緒に行ったアメリカ人は日本語がペラペラで、この間、日本語と英語で釣りの話に花が咲き、待つのに苦はなかった。やっとゲ-トが開く時間となり湖の畔の駐車場に車を停め、それぞれ釣りの準備をして釣場へ向かう。

この日は手漕ぎのボ-トを借りてボ-トからのフィシングをやった。えさはパワ-ベイトと言うトラウト用の人工のえさで乾く前の粘土の様な物で、赤、ピンク、黄色、緑、青、白と色々な種類がある。これを 5mmから10mm位の径に丸めて針に付けてえさにする訳である。

仕掛けは投げ釣りとほとんど同じで、この日は結局、三匹位の虹鱒しか釣れなかったが楽しい時を過ごした。

Power Lakeには、その後、一人でビ-ルを持って行き、えさを仕掛けに付けて投げ込み置き竿にして当たりを待って、当たりがあるのをビ-ルを飲みながら待つ。と言うのんびりした釣りを何回かやった。

又、初夏のある日、三女の文子を連れて行き、暑い日差しと日焼けに耐えながら、丸一日がんばって、釣りをしたが、結局、文子が大きな虹鱒を一匹だけ釣っただけ、これだけしか釣れなかった、と言う様なこともあった。いずれにしても、のんびりした楽しい釣りの一時であった。
                               〔山男魚〕




同じカテゴリー(「えんぴつ」より)の記事
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 6 (2000-02-06 10:25)
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 5 (2000-02-05 10:21)
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 4 (2000-02-04 10:17)
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 3 (2000-02-03 10:12)
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 2 (2000-02-02 10:07)
 杉浦清石 ロマン街道塩の道 1 (2000-02-01 21:21)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
山男魚 「鶴見川からモントレーへ 15」
    コメント(0)